大願成就の島 硫黄島熊野三山


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[77] 放送大学の番組「薩摩硫黄島の熊野三山と『平家物語』」を観て Name:中村朱里(野中が代理投稿) Date:2018/03/01(木) 00:10 [ 返信 ]
 今まで私は、文学について考える際は文学という学問の領域内だけで考えてしまい、実際に現地に行くといったことや、文学だけでなく歴史学や宗教学、自然科学と言った領域を飛び越えて学んでいくことについて考えたことがなかった。そのため、三人が流されたのは硫黄島なのかといった、確かめようがないのではないかと思ってしまうようなことを、海流を見ることによって確実なものとすることに感動した。また、「浦々島々」、「岩の迫」といった言葉を読み、実際の硫黄島を歩くことで、三人は硫黄島のどこに住んでいたのかを確かめていく番組の下りはとても面白く、実際に硫黄島に行ってみたいと感じるほどだった。遙か昔に俊寛が見ていた景色を、現代に生きる人間が実際に眺めるのは、大きな時間の流れと雄大で変わらない自然を感じ、不思議な気持ちになる。文学を実際に体験するということは、とても贅沢で楽しいことだろう。
 放送大学の番組は、中世文学の授業を受講して学んだことをさらに深めてくれた。実際に硫黄島を動画で見ることができて、俊寛たちの暮らしをリアリティを持って想像することができた。また、学問は、様々な分野の集合体として考えるべきであり、そうすることによって様々な角度から検証できることがわかりとても面白く感じた。文学を楽しむために、様々なことを勉強したいと思う。

[78] RE:ありがとうございます Name:野中哲照 Date:2018/03/05(月) 21:10
>そのため、三人が流されたのは硫黄島なのかといった、確かめようがないのではないかと思ってしまうようなことを、海流を見ることによって確実なものとすることに感動した。

→漫画家の大和和紀さんが若いころ漫画の中で黒電話を描いたことがありました。その後、電話機はカラフルになり、プッシュボタンになり、形状も大きく変化しました。そのため、あとからそのマンガを読み返すと、とても古臭く感じたというのです。それ以降、大和和紀さんは、形状の変化しやすい電子機器類を極力描かなくなったということです。文学や歴史学の研究者からしますと、黒電話を手がかりにすれば、その作品が描かれた時代を推定できるというわけです。このように、虚構には、作者が意図的に仕組んだものだけでなく、思わず知らず時代相や背景が露呈してしまったというようなものもあります。延慶本『平家物語』の表現は、思わず知らず実相を露呈してしまったようなところが多くちりばめられています。それを見抜くのが、研究者の仕事です。


  



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